エアゾールに関連する法規に係る表示
- エアゾールの手引き・基礎知識
表示については、諸官庁それぞれの立場から商品に関わる表示制度を設けています。高圧ガス保安法、消防法、薬機法、毒物劇物取締法、農薬取締法、家庭用品品質表示法、労働安全衛生法、製造物責任法(PL 法)、食品衛生法、容器リサイクル法、不当景品類及び不当表示防止法などがこれに該当します。販売者・製造者は、これらの法を正しく理解し、必要表示を間違えることなくラベル又は印刷容器に記載する義務があります。
表示違反の場合は回収(自主回収を含む)の対象となる場合がありますので注意が必要です。
高圧ガス保安法関係
2.取扱いに必要な注意の明示
3.ガスの名称
4.製造番号
5. エアゾールの容器構造及びエアゾールの種類(火炎発生状態試験、可燃性ガスの使用有無)に応じた表示すべき事項
6. 使用中に噴射剤が噴出しない構造の容器を用いたエアゾール製品の表示事項
①当該製品の機構上の特徴および噴射剤の排出の必要性
②排出方法、および用具を用いる必要がある場合、用具の種類や使用方法など
③排出時の周囲の安全確認の必要性
④使用中の排出機構に対する安全上の注意(一般高圧ガス保安規則基本通達)
薬機法関係
薬機法で規制されている製品(医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器。動物用を含む。)は、その直接の容器に、それぞれ次に掲げる事項を記載する必要があります。
但し、容器のサイズ等により省略が可能な場合もあります。
農薬取締法
農薬
- 登録番号
- 種類、名称、有効成分含有量
- 内容量
- 適用病害虫及び使用方法
- 「作物残留性農薬」「土壌残留性農薬」「水質汚濁性農薬」(該当品農薬は該当文字)
- 解毒方法
- 製造場の名称及び所在地(委託者及び受託者共に記入、受託者の表示は小分製造所とする)
- 最終有効年月
- 引火爆発、皮膚を害する(該当品のみ)
- 水産動植物に有害(該当品のみ)
- 貯蔵上又は使用上の注意事項
- 「公定規格」の文字(公定規格に適合農薬のみ)
農薬取締法の対象となるエアゾール製品
・園芸用殺虫剤
消防法(危険物の規制に関する規則)
危険物の運搬容器(直接容器及び外装容器)の外部には次に記載した内容を表示する必要があります。
2.危険物の数量
3.第四類の危険物にあっては「火気厳禁」
但し、容器のサイズにより下表のように省略が可能です。
家庭用品品質表示法
家庭用品の品質に関する表示の適正化を図るため、家庭用品ごとに、表示の標準となるべき事項が定められており、エアゾール製品は主に「雑貨工業品品質表示規程」にて決められています。
容器包装リサイクル法
分別収集及び再商品化の推進を図るため、一般消費者の分別排出を促進する目的で容器包装に識別表示をすることが定められています。
エアゾール製品の場合、一括表示できる容器包装が、識別表示が義務付けられていない金属容器が殆どであり(樹脂容器等は識別表示が必要)、法的義務表示でないため、文字表記による表示で差し支えないものとする。
ただし、キャップへの識別表示が可能な場合には、キャップへの個別識別表示義務があることに留意する必要がある。
エアゾール製品に具体的に適用する上での考え方を以下にまとめる。
- (1)エアゾール缶(金属容器)は、法的識別表示の義務付けはない。ただし、産業構造審議会廃棄物・リサイクル部会「品目別ガイドライン」で要請されており、リサイクルに向けての識別を容易にするための何らかの材質表示をすることが望ましい。識別表示に併せて材質表示をしてもよい。
- (2)エアゾール製品のボタン(スパウト)については、製品を使用する上で機構的に切り離すことができない容器の一部であるため、表示を省略することができるものとする。ただし、予め本体容器との離脱可能に設計してある構造のものは識別表示が必要である。
- (3)ワンタッチキャップについては、容易に取り外すことができないものは、容器の一部とみなし、表示を省略することができるものとする。ただし、予め本体容器との離脱可能に設計してある構造のものは識別表示が必要である。
- (4)キャップやフィルムのようにプラスチックで作られているものは、原則として識別表示が必要であるが、物理的制約や容器包装或いは廃棄のタイミングを考慮した場合、容器に一括表示できるものとする。
- (5)無地の容器包装の代表例はシュリンクフィルムである。ただし、シュリンクフィルムに文字を印刷している場合は、フィルムに識別表示が必要である。
- (6)キャップや缶胴に添付された能書、説明書等は、容リ法の対象外である。
- (7)試供品、サンプルは、容リ法の対象外である。
労働安全衛生法
労働安全衛生法第57 条に基づく有害物質で、工業用など労働者が業務上使用するものについては下記の表示を行わなければなりません。
2.成分
3.人体に及ぼす作用
4.貯蔵又は取扱い上の注意
5.表示をする者の氏名、住所及び電話番号
6.注意喚起語
7.安定性及び反応性
その他
エアゾール製品の表示については、これまで述べた以外にも、製品の種類に応じて地方自治体の条例等、関連業界団体の自主基準によって制限・指導されています。以下、例示します。
1.正立のみで使用するエアゾール製品(化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則)
「逆さにしないで、使用してください」 又は「頭部を上にして、使用してください」
2.倒立のみで使用するエアゾール製品(化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則)
「逆さにして、使用してください」
3.化粧品の適正包装規制
外容積に対する内容物体積の割合は40%を下ってはならない(30ml 以下等、一部容器を除く)
アクチュエータ、キャップは色彩等明確に区別できる場合は外容積から除かれる
4.家庭用エアゾール防水スプレー
使用者の安全性向上のため「家庭用エアゾール防水スプレー製品等の安全性向上のための自主基準(日本エアゾール協会)」の定める基準に従って注意表示を行うこと。
5.自動車用エアゾール製品
(1)「車内では直接日光の当たらない場所に保管すること」の文字
(2)「特にフロントやウインドトレーや座席の上に置かないこと」の文字
(日本オートケミカル工業会)
6.メタノール含有(5パーセント未満)家庭用品
「室内で使用するときは、換気をよくすること」の文字
エアゾール製品表示概要一覧