エアゾール製品の種類・製缶工程
- エアゾールの手引き・基礎知識
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エアゾール容器
エアゾール容器として高圧ガスを適用除外される要件(高圧ガス保安法)
エアゾール製品はすべて内圧を有するため、容器は内圧に耐える耐圧性と、内容物が洩れない気密性とが条件となります。
- 温度50度における容器内の圧力の1.5倍で変形せず、かつ温度50 度における容器内の圧力の1.8倍の圧力で破壊しないものであること。ただし、1.3メガパス カルで変形せず、かつ1.5メガパスカルで破壊しないものはこの限りでない。
- 気密性については、48度にしたときにガスが漏れないものであること。
- 容器内容積は1,000ミリリットル以下であること。
- エアゾールの製造に使用されたものでないこと(容器内容積が30ミリリットルを超えるもの)。
- 内容物による腐食を防止する措置を講じたものであること。
- 非金属容器は内容積100ミリリットル以下であること。ただし、圧縮ガスのみを噴射剤に用いたエアゾール製品には220ミリリットルまでの容器が使用できる(エアゾール業界自主規準)。
尚、圧縮ガスのみを用いた樹脂容器の製品に関しては、別に「樹脂容器を使用した圧縮ガスのみを噴射剤として用いるエアゾールに関する技術指針」が制定されています。 - ガラス製の容器は、合成樹脂等で内面又は外面を被覆したものであること。
エアゾール容器の具備すべき条件
2.化学的に安定なものであること(腐食反応等を起こさないもの)。
3.漏洩の生じない構造のものであること
4.商品として美麗なものであること。
5.安価であること。
エアゾール容器の種類
(4)アルミニウム容器
アルミニウム容器は缶径、高さの組み合わせによりさまざまなものがあり、形状だけでも多種類におよびます。


アルミニウムDI 缶の製造工程は、アルミ板をDI 加工で筒状にした後、内面スプレー塗装、外面印刷を行い、肩部の絞りとビード加工が行われます。
(5)非金属容器
● ガラス容器
ガラス容器は、金属容器に比べて形状を自由にデザインでき、その材質の持つ透明感から優れた美観を持つ製品を生み出すことができます。併せて、内容物の腐食の心配が少なく、さまざまな製品への応用が可能です。
一方で、耐衝撃性に難点があり、この欠点を補うために「合成樹脂等で内面または外面を被覆したもの(※)」と規定されるなど、金属容器と異なる規制を受けています。
※合成樹脂等で内面または外面を被覆したもの
ガラスは本質的に強い物質であり、エアゾール製品の内圧程度では破壊するものではありませんが、外部からの衝撃力によって損傷を受けやすく、特にキズや歪みにより耐圧性、衝撃性が低下します。そのため、安全性を確保する上で、キズおよび破壊時の飛散防止を目的とした合成樹脂等によるコート、歪み除去のためのアニーリングが施されています。
● プラスチック容器
プラスチックエアゾール容器は、ガラス容器と同様に種々の形状への加工が可能であり、さらにガラスより耐衝撃性の面で優れています。しかし、金属容器やガラス容器と比較して、耐圧性、耐熱性およびガス透過性が劣るため、製品設計には細心の注意が必要です。
そのため、エアゾール製品の容器として使用されるプラスチックは、耐圧性、耐衝撃性、熱安定性、耐内容物性および透過性などを満足するものでなければなりません。
また、エアゾール製品の内容物は多岐にわたり、種々の溶剤や成分が含まれています。特に化粧品のように匂いを特徴とする製品に使用する場合には、耐内容物性や変臭や変色のない材料が容器として選択されなければなりません。
これらの条件に適合するものは数種類に限られ、日本ではエアゾール用の耐圧樹脂容器として、PET(Poly ethylene Terephtalate)およびPEN(Poly ethylene Naphtalate)等が使用されています。
(6)特殊容器(二重構造容器)
エアゾール製品は内溶液と噴射剤を共存させ、バルブから放出される過程で、これらの要素が関連して特有の放出状態を得る包装形態です。そのため、噴射剤との共存が困難なものや、高粘度の内溶液は適当ではありません。これらの欠点の解消を試みたものが、内容液と噴射剤との間に隔壁を設けた容器、すなわち二重構造容器(図1)です。
この二重構造容器の利点をまとめると以下のようになります。
①高粘度の原液をその物理的性質を変えることなく、また、残留ロスをきわめて少ない状態で排出させることができる。
②原液と噴射剤との適合性の悪いものでも、エアゾール化できる。
③従来のエアゾール製品より、噴射剤の使用量を少なくすることができる。
④容器をどのような位置にしても使用することができる。
バルブ
エアゾールバルブは、エアゾール製品にとって重要な材料の一つです。内容物を必要に応じて、自在に、かつ容易に取り出せるばかりでなく、用途に適した状態で放出できるように、内容物を制御する機能を持っています。
バルブの構造
(a)バルブが閉そく状態にある時…
ステム孔をステムガスケットがステム孔の周囲とステムフランジ部分でシールしています。
(b)バルブが開放状態にある時…
アクチュエーターを押し下げることによって、ステムが下がり、ステム孔がステムガスケットから離れ開口します。同時に、噴射剤の圧力によってディップチューブを通ってハウジング内まで上がっていた内容液が、この開口部からアクチュエーターを通って外部に噴出されます。
バルブ部品の機能
(1)ステム
バルブ開閉のためのステム孔が流量制御も行います。また、スプレーの微細均一化を図る膨張室を持っています。
(2)ステムガスケット
ハウジングとマウンティングカップ、およびステム孔のシールの役割を担うと同時に、バルブ開閉のための重要な機能を負っています。
(3)ハウジング
マウンティングカップに固定されており、スプリングとステムを内蔵。また、内容物をバルブに導入するディップチューブの取り付け箇所も有しています。
(4)ディップチューブ
内容物をバルブまで導入します。
(5)スプリング
ステムを押し上げ、バルブの密閉を補助します。
(6)マウンティングカップ
クリンプによってハウジングが組み込まれたマウンティングカップは、クリンチによって容器頭部の1インチ開口部に取り付けられます。
アクチュエーター
アクチュエーターは、バルブ本体と連結し内容物を放出させるための作動部の総称であり、ボタン、泡沫用スパウト、キャップとセットになったボタン(ワンタッチキャップ)等から成ります。その役割は、エアゾール製品の噴射量、スプレーパターン、噴霧粒子径、噴射圧等の特性に影響する重要なものです。
アクチュエーターは、一般にプラスチック材(ポリエチレン、ポロプロピレン等)の射出成形によって製造されます。