教えて!エアゾール製品の輸送に関して
- エアゾールの手引き・基礎知識
エアゾール製品は、高圧ガスや可燃性ガスを含むため、航空法や高圧ガス保安法により「危険物」として規制されています。
空輸は原則として不可または特別な手続きが必要となるため、基本的には陸上輸送や海上輸送を主として利用することになります。
国際輸送上の分類として危険物 クラス2(国連番号:UN1950)に指定されます。
※指定理由としては、内部に高圧ガスが含まれる「高圧ガス危険物」に該当します。
日本国内での発送する場合について
【利用可能な手段】
通常の宅配便(宅急便・ゆうパック等)が利用可能となります。
【輸送方法】
航空機への搭載ができないため、すべて「陸送・船便」での配達となります。
飛行機の手荷物(機内持ち込み・預け荷物)にする場合について
①持ち込み・預け入れ可否の分類(国際線・国内線共通)
「可能」:化粧品類や医薬品類に該当するエアゾール
例)制汗剤、ヘアスプレー、喘息薬など
「禁止」:日用品やスポーツ用に該当するエアゾール
例)殺虫剤、キャンプ用ガス、防水スプレー、熊よけスプレーなど
➁国際線と国内線と制限について
<国際線の制限・ルール>
【数量制限(1人あたり)1容器あたり】 500ml(または0.5kg)以下
【総量】 預け荷物と機内持ち込みの合計で2,000ml(または2.0kg)以下
機内持ち込み(手荷物)の液体物制限
【容器】 100ml以下の容器に入っていること(100ml超は不可)
【袋】 容量1L以下の無色透明なジッパー付きプラスチック袋に収納(1人1袋)
スーツケースに入れる場合(預け荷物)
100mlを超えるサイズは預け荷物とする。誤噴射を防ぐためのキャップが必須。
<国内線の制限・ルール>
【数量制限(1人あたり)1容器あたり】 500ml以下、1人合計2L(2kg)までであればそのまま機内持ち込み・預け入れ可能
※国際線のような「100ml以下の容器制限」や「透明プラスチック袋への収納」は不要です。
海外へ輸出する場合について
①個人の場合
発送は難しいこととなります。
理由:国際郵便(EMS等)は危険物の国際輸送サービスを提供しておらず、一般の国際宅配便では、引火や破裂による重大事故を防ぐため引き受けが禁止されています。
➁法人の場合
条件を満たした場合可能となります。
国際宅配便(FedEx、DHL等)と 通関業者への委託
危険物契約のある法人などが、事前承認、IATA危険物規則に沿った梱包・表示・書類などの条件を満たした場合のみ取り扱える可能性があります。
【必須書類】 メーカー発行の「英文SDS」と「成分表」
海外より輸入する場合について
<全体共通のルール>
【関連法令】
高圧ガス保安法、環境・化学物質・医薬品・化粧品などの各関連規制。
【輸入の可否】
一定の条件を満たし「高圧ガス保安法の適用除外」として認められるかどうか。通関時に試験成績書などの提出・審査が必要となります。
【配送手段】
輸出同様、危険物輸送に対応した専門の宅配・貨物サービスを使用する必要があります。
<輸入目的別の特徴>
- 個人利用の少量輸入
原則は適用除外の証明が必要となります。(少量なら免除される場合もあります。) - ネット販売等(事業用)
最も厳格で、経済産業省通達に沿った試験成績書が必須となります。中身により化粧品や洗剤等の別法令の許可も絡むため、通関業者やエアゾール協会への事前相談が推奨されます。 - 業務用(自社利用)
構造は事業用と同じとなります。通関業者への確認や税関へ提出する申請書・確認書等を作成して税関に提示する必要があります。
輸送手段別の規定について
①航空便(IATA危険物規則:Y包装基準)
少量・緊急輸送用
【制限】 成分や容器材質により1缶辺り30ml〜1,000mlまで細かく制限あり
【重量】 1箱あたり総重量30kgまで(※ID8000特例時は25kg)
UN容器が必要な場合あり
※ID8000特例とは、IATA危険物規則書で定められた「消費者商品(Consumer commodity)」という区分の識別番号で、香水やヘアスプレーなど、少量だが危険物に該当する一般向け製品を航空輸送する際に使われます。
➁船便(IMDGコード:少量危険物 LQ特例)
大量・コスト重視輸送用
【制限】 1本あたり1,000ml(1L)以下
【重量】 1箱あたり総重量30kgまで
【メリット】 UN容器の使用など一部の梱包規制が免除され、一般的な強固な段ボール箱で発送可能