ドローン用スプレー缶噴射装置「SABOT」
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SABOTとは
「SABOT」はドローンに搭載可能なスプレー缶噴射装置です。従来は空撮や点検が主な用途であったドローンに新たな作業機能の付与を可能とします。これにより、一部の高所作業において足場を立てる必要がなくなると共に、ドローンによる空撮点検から即座に補修作業へと移行することができます。
本製品は用途に応じた内容物を充填したスプレー缶を使用でき、コンクリートや鉄骨の簡易補修、作業補助目的のマーキング、鳥忌避剤の噴霧による鳥害対策など、幅広い目的での利用が想定され、インフラ施設や建築物のメンテナンスにおける省力化と効率化に大きく寄与することが期待されています。
SABOTの特長
ワンタッチですぐに使える
DJI社のSKYPORTの採用により、ドローンに対してワンタッチでSABOTを取り付ける事ができます。
機体に手を加える必要が無いため、他のペイロードへの切り替えもスムーズで、ドローンの汎用性を損ないません。また、SABOTは同社のPAYLOAD SDKによって開発されており、取り付けると自動的に標準の飛行制御アプリのDJI Pilotに認識され、操作を開始する事が出来ます。
セットアップが簡便なだけでなく、オペレータが使い慣れたアプリをそのまま使用する事が可能です。
簡単なオペレーションを実現
SABOTの特長の一つに運用の容易さが挙げられます。液が無くなったり、液種を切り替えたりする場合は、スプレー缶を交換するだけ。スナップ錠を外してカバーを開ければ、スプレー缶へ簡単にアクセス出来ます。ノズルもスクリュー方式で脱着が容易。シンプルな構造のノズルは、高いメンテナンス性を誇り、用途によっては使い捨て運用も可能です。
噴射作業性を高めるノズルジンバル
SABOTは、パン・チルト方向の二軸に駆動するノズルジンバルを備えており、使用時にノズルの方向を動かす事が可能です。高トルクのモータを採用しており、噴射反動で空転する事はありません。また、ノズルと同軸方向を監視する高精度・ロングレンジのレーザ測距センサと、オートフォーカスカメラを設置しており、対象までの距離をリアルタイムに測りつつ、カメラ映像により噴射状況を確認しながら作業を実施することが可能です。更に、ノズルジンバルには機体の傾きに対し、チルト角度を安定させるスタビライザ機能があるため、空中でも安定した噴射が可能です。
直感的なインターフェース
SABOTのグラフィックユーザーインターフェース(GUI)は、DJI Pilotの画面上に表示されます。
狙いを定めるための到達位置予測を中心に、対象物からの距離や、スプレー缶の残量情報、噴射モードやセーフティ状態など、操作に必要な情報で構成されており、ハイビジョンのカメラ映像上にオーバーレイされた状態で表示されます。オペレータはその画面を確認することで、飛行中の確実な噴射作業を実施することが可能です。
予測機能によるピンポイント噴射
SABOTは内容物の噴射軌道データと、測距センサが取得した距離値から、液が到達する位置と飛散量を予測して画面上に表示します。この予測位置を用いて狙いを定めることで、ピンポイントの噴射が可能となります。また、機体の姿勢から、ドローンが受けている風向きを推定し、画面上に液のドリフト方向をドットの動きで表示するため、オペレータは噴射するタイミングや、照準の調整を慎重にコントロールする事が可能です。
上方ジンバルコネクタに対応
SABOT-3は上方ジンバルコネクタへの取り付けにも対応しています。
そのため、従来のSABOTでは難しかった天井部や梁部など、ドローン機体よりも上方への噴射作業を可能にしています。※上方ジンバル使用時は、増槽をご利用頂けません。
セーフティ機能
SABOTには、誤操作を防ぐための二段階スイッチ操作を始めとし、機体の速度や姿勢が不安定な状態での噴射や、スプレー缶の空打ち、射程外での噴射等を防止するため、複数のセーフティ機能が備わっています。いずれかのセーフティ機能が働くと、噴射動作を自動で停止してロック状態に移行、オペレーションの安全維持をサポートします。
標準付属のハードケース
SABOTは、防水・防塵のハードケースが標準で付属するため、安心して持ち運ぶことができます。
また、ノズルケースやメンテナンスキットもハードケース内部に収める事が出来るため、輸送の際の荷物はケース一つで煩わしさがありません。
SABOT用補助噴射装置 “増槽”
SABOTのスプレー缶の容量は1本150mLとマーキングやタッチアップ補修には十分ですが、対象が広範囲の場合や作業量が多い場合に不足することがありました。そこでSABOT活用の幅を広げるべく、スプレー缶を追加搭載するためのオプション品として、補助噴射装置 “増槽” を開発しました。
増槽をSABOTと連結することで、スプレー缶を最大5本まで並列に繋ぐ事ができ、噴射容量を750mLまで拡張する事が可能となります。それにより、フライト毎の作業量が大幅に増えるだけでなく、スプレー缶交換のための離着陸の回数を減らし、作業の効率化を実現します。
選べるキャパシティ
増槽は、ドローンのランディングギアへ2台、もしくは4台の取り付けが可能です。
それにより、フライトコンディションや作業内容に応じて、搭載するスプレー缶の量を選択する事ができ、現場環境に柔軟に対応することが可能です。
工具レスで機体に取り付け
増槽は、ドローンのランディングギアに直接クランプすることで簡単に取り付けることが可能です。クランプは内面の滑り止めと、二本のボルトによってランディングギアを締め付ける構造によって固定されるため、耐脱落性に優れており、工具レスの利便性と安全性を両立しています。チューブ配管やSABOT本体への配線も、ワンタッチ式の継手やコネクタの採用により、簡単に取り付け・組立が可能です。
内容物と活用事例
マーキング剤
ドローンから噴射する事を考慮して開発したマーキング剤です。安全性の高い成分で作られており、人体にはもちろんの事、環境への影響も小さいものとなっております。ベースに顔料を加えることで調色が可能で、マーキングに最適な蛍光色等も使用できます。良好なチキソトロピー性を有し、噴射時のまとまりが良く、飛散を最低限に抑えています。また、壁面への付着性も良好で、液垂れがほとんど生じません。除去性も良好で、ブラシや水洗浄により消す事が可能です。また、自然な降雨を受ける事によっても徐々に薄まりながら消えていくため、マーキング箇所の後処理が簡便です。
黒錆転換剤
黒錆転換剤は、赤錆を化学的に安定な黒錆に変換することで腐食の進行を抑制します。有効成分として、自然由来のキレート剤であるタンニン酸を使用しており、環境への影響を低減しています。
また、錆の発生のない鉄素地面にも黒い防錆膜を形成し、錆の発生を抑制します。乾燥後はラテックスによる被膜が形成され、黒錆の不動態被膜を保護します。乾燥後の被膜は、水性・油性塗料の上塗りが可能です。ケレン作業による除去もしやすく、本格修繕の妨げとなりません。 樹脂や塗膜など鉄以外の部分に付着した場合は、目立ちにくい乳白色となります。塗料と違い、錆部を覆い隠すことが無いため、塗布後でも場所の特定や経過観察が容易です。
タッチアップ塗料
合成樹脂エマルション系の水性塗料です。
乾燥するとゴムのような柔軟性を持つ被膜を形成します。垂直でも液だれしづらく、厚塗りが可能です。被膜は物理的な保護性能が高く、砂塵等による傷つきから素地を保護できます。また、平滑な面に対しては、乾燥後の塗膜を剥離させることも可能です。屋根の雨漏り箇所や施工後に見つかった部分的な傷は、直ぐに足場を組むことが困難な一方で、そのまま放っておくと劣化の起点となり、周囲への影響が大きくなります。そこで、我々はドローンから簡易補修やタッチアップ塗装ができる塗料を開発し、現在、様々な現場で実証を進めています。
鳥忌避剤
成分としてメントール臭、辛味成分および特殊香料等が調合されており、鳥類が持つ刺激センサに不快感を与えることで忌避効果を発揮する鳥用の忌避剤です。忌避剤は殺傷せずに追い払うため鳥獣保護法にも配慮しており、必要な部分にピンポイントで吹き付けるため周囲や環境への影響も軽微です。
SABOTなら、鳥が営巣しやすい高所への吹き付けが可能で、駅や居住区でのハトやムクドリなどの糞害、送電鉄塔へのカラスの営巣など、様々なシーンでの鳥害対策へ利用されています。
コンクリート表面含浸材
コンクリート表面保護用のシラン・シロキサン系表面含浸材です。本剤を塗布すると、コンクリート表層部に深く含侵して吸水防止層を形成します。この吸水防止層は水蒸気透過に優れ、コンクリートへの水の侵入を防ぎつつ、内部の水分を水蒸気として放散することで、コンクリート構造物を保護します。
また、0.1~0.3mm程度のひび割れに対しても遮水効果を発揮します。塗布後も外観の変化はなく、表面状態の確認や点検に影響を与えません。液は高濃度・高粘度のジェル状のため、1回塗りかつ、垂直面や天井面への適用が可能です。
シリコーンコーティング塗料
面防水用に開発されたシリコーン系の水性塗料です。乾燥するとシリコーンゴムの塗膜を形成し、雨水の浸入を防ぎます。形成されたシリコーンゴムの塗膜は、ほとんどの材質に良好に接着し、優れた撥水性と防水性能を発揮します。耐熱・耐寒性に優れ、-40℃~+150℃の幅広い温度範囲でゴム弾性を保持します。また、高粘度で盛り上げやすいため、屋根の雨漏り箇所などの穴を埋めやすい液性を持っています。
SABOT専用スプレー缶
ドローンに最適なスプレー缶
既存のスプレー缶は液化ガスが使用されており、内容物が霧状に噴射されるため、プロペラの気流や風に流されやすく、ドローンからの噴射は困難です。また、設置姿勢が縦方向に限定されたり、気化熱によって噴射圧力が低下したりするため、ドローンにとって使いやすいものとは言えませんでした。SABOT専用のスプレー缶はBag-On-Valve(BOV)を採用し、優れた安全性と噴射性能を実現しています。
Bag-On-Valve
SABOT専用スプレー缶は、ドローンでの運用を前提とした専用設計となっており、優れた安全性と噴射性能を有しています。スプレー缶は二重構造であるBag-On-Valve(BOV)を採用しています。アルミニウム製の缶胴の内部に、液体が充填されたパウチが宙吊りで保持されており、缶胴とパウチの間には高圧の窒素ガスが封入されています。スプレー缶のバルブが開くと、窒素ガスの圧力によりパウチが押し潰されることで、内部の液体が外部へ噴射されます。噴射された液は液化ガスを用いる通常のスプレー缶と異なり、霧状ではなく直線状に噴射されます。そのため、風に流されにくく、標準ストレートノズルを使用した場合は、最大5mの長射程とピンポイント性を誇ります。この構造は安全性が高く、内部のパウチは強度の高い外装容器に護られるため、衝撃に対して高い耐久性を持ちます。万が一、外装容器に穿孔が生じた場合でも液の漏えいは生じず、窒素ガスが大気に開放されるのみで留まります。
更に、液はパウチにより常に拘束されるため、スロッシング現象や重心の移動による飛行への影響を僅かなものに留めています。
お問い合わせ先
FaST@tskg-hd.com
https://www.flying-aerosol.com/

販売元
鋼鈑商事株式会社
建材事業部 マーケティンググループ
〒141-0022
東京都品川区東五反田2-18-1 大崎フォレストビルディング19F